カラフルな衣装を身につけ、太鼓の音楽に合わせて踊るエキゾチックな雰囲気満載のインド舞踊 ラジャスタンダンスをご存知でしょうか?
日本ではあまり知られていないジャンルのダンスですが、本番インドでダンスショーを鑑賞し、大好きになってしまいました!
今日はラジャスタンダンスの特徴やルーツ、本場のラジャスタンダンスを鑑賞した感想などをお伝えします。
Contents
ラジャスタンダンスとは?
ラジャスタンダンス発祥の地はどんなところ?
ラジャスタンダンスは、インド北西部にあるラジャスタン地方で古くから伝わる伝統的なダンスです。
ラジャスタン地方は、インドとパキスタンとの国境近くにあるため、インドの中でも屈指のエキゾチックさです。
街の雰囲気がどんな感じかというと、
- ラジャスタン地方の西側は広大な砂漠に覆われている
- 道端にはラクダが荷物を運んでいる
- 蛇遣いが道端で芸をしている
- 砂っぽく乾燥した気候
- インドの女性を着るサリーが鮮やかで、刺繍がされている物も多い
こんな感じで、ラジャスタン地方は異国情緒たっぷりのエキゾチックな地方です。
私はラジャスタン地方にあるジャイプールという街を訪れましたが、マハラジャの宮殿があったり、宝石の街と呼ばれるくらい多くの宝石店があったり、ピンクシティと呼ばれる建物があったり、インドの中で最もロマンチックで女性に好まれるエリアと言っても良いと思います。



音楽や踊りを得意とする移動型民族ロマ族のルーツはラジャスタン?
現在ヨーロッパなど各地に散らばりながら暮らしている移動型民族ロマ族は、諸説ありますが元々はラジャスタン地方にいた民族で、ラジャスタンを起点に世界各国へ放浪の旅に出たという説が有力です。
ロマ族の特徴は、一つの場所に定住することなく行き先で音楽・踊り・占いなどを披露し生計を立てている人が多い民族です。
自分たちのスタイルを大切にして自由を追求する行き方がとっても魅力的な民族ですね。
この「ロマ族のルーツがラジャスタン地方かもしれない」という説を聞いて、個人的にすごく納得がいく部分がありました。
ラジャスタンの人々も代々伝統的な芸能を引き継いで、踊りや楽器が得意な人が多いと言われているからです。
そんな地方で生まれ育ってきた踊りであるからこそ、ラジャスタンダンスが不思議な魅力があるダンスなのかもしれないと思います。
ラジャスタンダンスの特徴は?
ラジャスタンダンスの特徴は、砂漠の土地ならではの踊りということが大きく関連しています。
私はラジャスタンダンスを見て、以下の点で砂漠の土地ならではの踊りだな〜と思いました。
- 太鼓・笛・歌の土着的な音楽に合わせて踊る
- 頭の上に壺を乗せながら踊るダンス
- 蛇を表現するような動き
特に、頭に壺を乗せながら踊ることがラジャスタンダンスの特徴だと思います。
砂漠があるラジャスタンでは、壺に水を汲み頭に乗せて持ち帰って生活していたそうです。
現在もその習慣は残っていて、私がジャイプールに行った時も頭に壺を乗せて歩く女性を多く見かけました。
このように、砂漠の土地ならではの生活習慣が踊りの特徴にもなっているんです。
ラジャスタンダンスは衣装にも特徴があります。
ダンサーは、細かく刺繍が入り大きく広がるスカートを着て踊ります。
ラジャスタンダンスはグルグルと旋回の動きを繰り返すことが多い踊りなのですが、衣装のスカートが旋回する度に広がり、刺繍がキラキラと模様のようになって綺麗です。
また、足首にはグングルと呼ばれる鈴のアンクレットをつけていて、ダンサーが足を踏むリズムでグングルが鳴り、それが音楽の一部になっています。
本場ジャイプールのレストランでラジャスタンダンスを鑑賞した感想は?
私はジャイプールにあるレストランで夕食を食べながら、本場のラジャスタンダンスを鑑賞することができました。
ジャイプールには私が行ったような、ダンスショー付きのレストランが多くあります。
私が行ったレストランの食事は、
- 様々な種類のカレー
- タンドリーチキン
- マンゴーのデザート
など、インドならではの夕食でしたが、食事に関しては恐らくどのレストランでも同じようなものだと思います。
最初に食事を楽しみ、デザートが運ばれてくるタイミングと同時くらいにダンスショーが始まります。
最初、男性のミュージシャン3人が太鼓や笛など楽器を持って登場。なんと、このダンスショーはCD音源なしの完全生演奏でした。
生演奏の音楽を聞いているだけでもインドらしさ満点の雰囲気がでています。
しばらく経つと、若い女性のダンサー2人が登場。
レストランの客席の間を縫うようにして移動しながら踊り、観客全員にラジャスタンダンスが見えるようサービスしてくれました。

ショーの終盤は、お客さんも巻き込んでの体験型のダンスショーでした。
ランダムに観客が前に呼ばれ、上の写真のようにダンサーの頭の上に壺をどんどん重ねて乗せていく体験ができます。
私も呼ばれて壺を乗せる体験ができましたが、意外と重さのある壺なことにビックリ。
最終的には5段以上になった壺を頭に乗せたまま、踊ったりグルグルと旋回したりします。
かなりダイナミックに動いていて、手で壺を抑えているわけでもないのに、落とさずに踊るショーは圧巻でした。さすが、生活様式に基づいた伝統舞踊なだけあります。
ダンスショーの最後は、なんと観客全員が前に引っ張り出されて皆で踊ります!
ダンサーさんがお手本を踊ってくれて、その動きを真似をしたり、皆で手を繋ぎグルグル回ったり・・・ダンス経験のない人でも楽しめるように盛り上げてくれます。
一緒に行った友人は最初ダンスを恥ずかしがっていたようだけど、最終的には可愛いダンサーさんに手を引かれてリードされながら、ノリノリで踊っていました。
観客とダンサーさん全員で手を繋ぎ、一つの大きい輪になって踊るというとっても貴重な体験ができました!
ラジャスタンダンスに興味がある方におすすめの映画
私はインドでダンス鑑賞をした経験から、ラジャスタンダンスの魅力にハマり帰国後にもっとラジャスタンダンスを観てみたい!と思っていろいろ調べていました。
すると、ラジャスタンダンスやインドの砂漠の世界観を存分に味わえる映画を見つけたのでご紹介します。
「ラッチョ・ドローム」(監督:トニー・ガトリフ)
放浪の民が歌ったり踊ったりしながら世界で移動していく歴史を辿った映画。
ラジャスタンの音楽やダンスを現地の雰囲気たっぷりで観ることができます。
日本であまり知られていないラジャスタンダンスを観ることができる貴重な映画だと思います。気になる方は是非観てみて下さい。