ヨガ

ヨガ哲学でタパス(苦行)の本当の意味は?イシュワラプラニダーナと合わせて考える

今日はヨガ哲学の言葉で「タパス」(苦行)「イシュワラプラニダーナ」(結果を求めず、至高の存在に身を委ねること)を紹介します。

タパスとイシュワラプラニダーナはそれぞれ単体でも理解できるのですが、2つ合わせて考えていくとさらに日常生活のなかで活かせる考え方になります

タパスとイシュワラプラニダーナの本当の意味と、日常生活への活かし方を書いていきます。

タパス(苦行)とは?

タパスは極端な修行をすることではない

サンスクリット語のタパスとは、日本語で「苦行」と訳されている言葉です。

多くの方は「苦行」と聞いただけで、嫌な感じがするかもしれないですね。

ですが、ヨガ哲学の中での「タパス」は、食べ物を食べないとか水を飲まないとか剣山の上で寝るとか極端な修行をすることではありません。

むしろ、そういった自分を痛めつけるような極端な行為は自分に対して暴力をふるっていることになり、アヒムサ(非暴力)に反しているとして勧められていません

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ヨガ哲学の中でのタパスの本当の意味は?

タパスという言葉には、「焼くこと」「熱を作りだすこと」という意味もあります。

何かを高温で焼くと不純物が取り除かれ、どんどん純化してきます。よく例として挙げられているのが、金です。金は焼けば焼くほど純化されます。

ヨガ哲学では、私たちの心にとっての「焼くこと」=「苦痛を受け入れること」であると考えられています。

金と同じように、私たち自身の心も苦痛を受け入れることで純化していきます

これが、ヨガ哲学のなかでのタパス=苦行の本当の意味です。

タパスの教えを日常生活に活かす

管理人はこのタパスの意味を知ってから、日常で起こることに対しての考え方がまるっきり変わりました。

人生の中で、嫌なこと・辛いことは沢山起こります。

  • 失恋・・・
  • 人間関係が上手くいかない・・・
  • 仕事の失敗・・・
  • 難しいことを学ばなければいけない・・・
  • 就職活動が進まない・・・

今ではこのネガティブ体験こそがタパスだと考えています。

ネガティブな体験から逃げていたら、その瞬間は楽かもしれないけれど成長も止まってしまいます。だから嫌なこと・辛いことを経験して乗り越えることは、自分が一回り成長できる機会でもあるんですよね

初めは苦痛に感じることも、それを受け入れて最大限に努力していれば自分の成長につながり、最終的には良い結果をもたらします。

今では、何か辛いことがあったら、これも自分を純化させるために必要な苦行なんだ!と思うとそれを乗り越えるために頑張れてしまうし、むしろ成長できる機会を与えてくれてありがとう!と思えることさえあります。笑

イシュワラプラニダーナとは?

イシュワラプラニダーナとは、「至高の存在に降伏する」という意味の言葉です。

「至高の存在」とは?

「至高の存在」と言われてもピンと来ない方が多いと思います。

分かりやすく言うと「神」なのですが、ヨガ哲学は宗教ではないので特定の神を崇めるということはしません

他の言葉で言い換えると、「宇宙の力」「目には見えない力」などでしょうか。

いずれにしてもスピリチュアルの要素が強い言葉ですが、怪しい宗教的なものではなく概念としてそういうものがあるとヨガ哲学では言われています。

「至高の存在に降伏する」の意味は?

この世の起こることはすべて至高の存在によってもたらされると考えられています。よく「結果は神のみが知る」と言われますが、まさにそのことです。

つまり、物事の結果がどうなるか?ということは自分ではコントロールできないので、こだわらずに至高の存在に身を委ねるということがイシュワラプラニダーナです

タパスとイシュワラプラニダーナの関連

タパスイシュワラプラニダーナを合わせて考えると、日常で経験する困難を乗り越える勇気が湧いてきます。

タパスで苦痛を受け入れ、その苦痛を乗り越えるために最大限の努力をします。

そして、努力した分だけ自分は確実に成長しますが、その結果がどうなるか?目的のことが達成できるか?ということは誰にもわかりません

一生懸命に努力したことへの結果を求めてしまうのは人間として当たり前の感情ですが、それが行き過ぎると、すべての苦しみの根源とされる執着に変わります

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努力したことの結果を求めないという、イシュワラプラニダーナの考え方が理解できていると、想定外のことが起こった時も自分や周囲を責めたり執着することなく、結果を受け入れることができます

子どもの受験を例にタパスとイシュワラプラニダーナを考える

管理人はヨガの学校で、子どもの受験がタパスとイシュワラプラニダーナの良い例だと教えられて、確かにそうだなと思ったエピソードがこちらです。

管理人の知り合いで、とても成績優秀で努力家なお子さんがいました。その子は志望する難関高校に合格するために、苦手な教科も最大限努力して必死に勉強していました。

学力はどんどん伸び、ほぼ合格するだろうと思っていたのですが、結果は不合格だったのです。

その子は最初、不合格の結果に落ち込みましたが、その結果を受け入れ、自分が通うことになった学校での成績トップクラス、沢山の友人もでき充実した学校生活を送ることができました

このエピソードは、ヨガ哲学の観点から見ると

  • 「苦手な教科も最大限努力して勉強した」=タパス(苦行)
  • 「結果を受け入れ、学校生活を楽しむ」=イシュワラプラニダーナ(至高の存在に降伏する)

ということが実践できているな、と感じられるエピソードです。

苦手な教科も乗り越えるために勉強を努力したことは、確実にその子の知識・思考能力・精神力などを高めることにつながり、成長に繋がっています

だけど、努力した結果がどういう形で現れるかは自分ではコントロールできないし、想定外のことも起こります

なので合格か不合格かという結果に執着しすぎず、与えられた結果の中で最大限に楽しめば良いということです。

まとめ

タパスとイシュワラプラニダーナの教えは、上のエピソードに限らず、本当に日常のあらゆるところで感じ取ることができます。

ヨガ哲学の教えを知っているだけで、日常に起こる困難や想定外の出来事に対処しやすくなって、人生が生きやすくなります。

人生に行き詰ったときには、ヨガ哲学の教えを思い出して考えてみると、気が楽になり前に進めるかもしれません。